シリーズ第4弾 Part.1【面接は形から!なりきり面接対策】


面接は形から!なりきり面接対策

はじめに

 これまで「本HP」において、面接のポイントやコツを数々ご紹介してまいりました。最終合格を勝ちとるためには、面接マナーをしっかり身に付けることそして、自信を持って堂々と受け答えをすることが一番大切だと考えます。そのためには、志望動機や自己アピールなどで自分らしさを全面に出せるシナリオを作ることはもちろんですが、どのように立ち居振る舞い、どのような表情や声でそのシナリオを話せば面接官に伝わり、「採用したい!」と思わせることができるかを考え、練習することが重要です。例えばアカデミー主演男優賞や女優賞に輝く俳優のように、表情豊かに合格者になりきって演じるようなイメージを持っていただけると良いと思います。合格者になるという強い気持ちで合格者になりきって練習することで、合格を引き寄せることが可能です。今回は、合格者になりきるために必要な動作の基本、声の出し方、受け答えの態度について自分らしさを出すコツを掲載いたしますので、ご指導の際にお役立ていただければ幸いです。

また、これまでに「本HP」で取り上げて参りました、面接試験対策に関する内容もぜひご覧ください。
 第1弾 特集Vol.8 どうすればいい? 公務員集団討論 入門編
 第1弾 特集Vol.14 個別面接のポイント ~基礎編~
 第2弾 Part.4 有無を言わせないための面接回答のコツ
 第2弾 Part.11 あきらめない面接
 第3弾 Part.3 聞き上手が合格のコツ:集団討論
 第3弾 Part.4 のどから手が出るほど欲しい。面接質問事例集
 第3弾 Part.6 構成で見違える面接回答のコツ
 第3弾 Part.8 異を唱えているの?!失敗する面接回答

動作の基本

 面接試験においては、すべての動作が評価対象となります。面接試験会場の最寄りの駅に着いた時から、既に面接試験は始まっていると気を引き締めることが必要です。建物に入る時の立ち居振る舞い、受付での挨拶やお辞儀や表情など、すべて職員から見られています。受付担当者や控室へ案内してくれる職員、廊下ですれ違う職員もすべて、先輩になるかもしれない人たちです。採用担当者に、そういう職員からの参考意見が入ることも珍しくないとご指導ください。動作の一つひとつにその人の持つ雰囲気やオーラが現れます。動作の基本を確認し、練習を行ってください。

写真【お辞儀の仕方】
お辞儀には3種類あり、場面に応じて使い分けます。また、大事なのはメリハリで、「お辞儀」と「挨拶」をきっちり分けます。 お辞儀は腰から上体を倒すようにします。

  • ①会釈・・・角度は15度。入室の際のドアのところでの一礼。
    「失礼いたします」
  • ②敬礼・・・角度は30度。人と会う時の最初の場面。
    「よろしくお願いいたします」
  • ③最敬礼・・角度は45度。感謝、お願い、お詫びなどの気持ちを伝える。
    最敬礼の時、身体を倒してしばらく静止し、その後ゆっくりと身体を戻す。
    (1で倒し、2・3と制止し、4・5で身体を起こす)「ありがとうございました」「申し訳ありません」「失礼いたします」「よろしくお願いいたします」

(姿勢)

  • 膝を伸ばし、かかとを付け、つま先を少し開く。
  • 後頭部を上からロープで引っ張られているようなつもりで、頭をしっかり持ち上げる。
  • 背筋と首筋を一直線に伸ばし、あごを引く。
  • 目はまっすぐ前を見る。
  • 肩の力を抜いて胸を張る。
  • 腕は自然に脇におき、指先を揃え、中指をズボンの縫い目に合わせて伸ばす。
    女子は手を前に組んでも良い。(左手で右手をつかむ)。
  • 腹筋を意識して、腰から上体を倒すようにお辞儀する。背筋から首筋の一直線を出来るだけ維持するつもりで。

 お辞儀の際の角度や姿勢はもちろん、身体を倒すスピードや身体を戻すスピード、目線、表情にもその人らしさが表れます。高校生らしい爽やかな印象が与えられるよう、細かいところまで、しっかりとご指導ください。
 面接試験での各場面でのお辞儀の角度については、絶対的な決まりやルールはありませんが、大事なことは、意気込みや意欲がどう伝わるかです。少なくとも、入室した後の挨拶、椅子の横に立った時の挨拶、面接が終わった後の挨拶、退室時の挨拶といった4つの節目では、会釈(15度)ではなく、より強い意欲を伝えるためにも45度に近いお辞儀が望ましいと言えます。

【姿勢と歩き方・立ち方】
 姿勢や歩き方・立ち方は、面接官に対する敬意や自分のやる気の有無を感じさせます。はつらつとした美しい姿勢と歩き方・立ち方が大切です。背筋・首筋を伸ばし、胸を張り、真っ直ぐに立ちます。顔はうつむかずに前を向き、腕の付け根から腕を軽く動かしながら歩きます。歩幅や歩くスピードにも気を配るようご指導ください。
 警察官などの公安職関係の面接試験では、事務系職種の面接より、動作の機敏性が見られます。きびきびとした動作、直立したと きや歩くときに指先までしっかり伸びているか注意してください。

写真【座った姿勢】

  • 男子は肩幅くらいに足を開いて、手は軽くにぎりこぶしを作り膝頭の付け根の中間に置く。背もたれとの間に握りこぶし1個分空け、背筋を伸ばす。
  • 女子はスカートを重ねながら膝頭を付けて足を揃える(センターより少しだけ斜めにする方が上品さが増す)。両手を重ねて膝の上に置く。背もたれとの間に握りこぶし1個分空け、背筋を伸ばす。

 但し、座った時の手の位置については、絶対的な正解はなく、例えば公安職の女性の場合、男性同様の位置(軽くにぎりこぶしを作り膝頭の付け根の中間に置くこと)が望ましいといったケースもあります。
 面接中はもちろん、控室でも気をつけるようご指導ください。
 また、椅子から立つ際に椅子がずれてしまった場合は、きちんと直してからドアの方へ進みましょう。次の受験者への気配りが好印象を与えます。

 東京アカデミーでは、入退室の動作や姿勢、歩き方など、面接の受け答えに入るまでの大事な印象となるボディーランゲージについて、特に時間を割いて練習しています。視覚や聴覚からの印象が良くないにも関わらず、回答内容は立派という、見た目と内容がちぐはぐなタイプでは、合格が難しいことが分かっているからです。日ごろの挨拶やマナーなど、日常生活での躾も行いながら、きめ細かい面接対策を行うのが、東京アカデミーの強みの1つです。

声の出し方

 入室の際の「失礼いたします。」や「よろしくお願いいたします。」の挨拶が、緊張で声が小さかったり、早口だったり、滑舌が悪かったり、声が震えたりすると良い印象を与えることはできません。また、受け答えにおいても、声の大きさやトーン、話すスピード、口調などに注意し、笑顔で明るくハキハキ答えることで言葉や思いを面接官に伝えることができます。しっかりと声を出す、 滑舌良くハキハキと話すために、発声法の練習が効果的です。

【発声法】
①「あ・え・い・う・え・お・あ・お」の発声
発声トレーニングの基本で、言葉をはっきりと伝えるために行います。日々の練習で効果が出る方法です。
口を大きく開けながら「あっ」「えっ」というように、小さな「っ」を挟むようにリズム良く発声します。これをあ行~わ行までを通して1セットとして、1日に3セツトを目安に行いましょう。

②腹式呼吸で「あ」を出来るだけ長く発声
話しの途中での息継ぎは、相手に伝わりやすくするためにどこでするかが大切ですが、「途中の区切らない方がよいところで息継ぎをしてしまう人も見られます。一呼吸で少しでも多くの言葉を発したり、必要な言葉を最後まで言い切るために必要な練習です。 肩幅に足を開いて立ち、鼻から息を吸ってお腹が思いっきり膨れるまで溜めます。5m程度先の人に呼び掛けるくらいの大きさの声で「ああー」と息が続く限り発声します。
声にも表情があります。「はい」のたった一言でも、言い方次第で受け取る側の印象が変わります。良い表情で話すと声の印象も明るくなります。

【良い表情の作り方】
 良い表情は、良い発音から作られます。上記①の発声を行うと顔全体の筋肉が使われていることが分かります。発声を繰り返すことで、顔の緊張がほぐれ、柔らかい表情・なめらかな表情の変化が出来るようになります。
 また、口角を上げて笑顔で「よろしくお願いいたします。」や「ありがとうございます。」を言うのと、真面目な顔で言うのとでは、受ける印象がかなり違います。口角を上げて笑顔で言うと、見た目だけではなく声の印象も明るくなるのです。普段から口角を上げて笑顔で話すことを意識し実践すると良いでしょう。

【口角を上げるトレーニング】
 口角を上げるには、口周りの筋肉を鍛えることが大切です。そのためには、割りばしや少しの水を入れたペットボトルを利用したトレーニング方法があります。
1. 割りばしまたはペットボトルを口にくわえます。
2. くわえたまま、口を「い」の形にして口角を上げることを意識します。(この時声に出して「い」と言いながらやる)
3. この状態を30秒間キープします。これを3回行います。
初めは重さのない、割りばしで取り組んでみてください。

 動作について自宅で練習する場合は、スマートフォンなどで動画撮影をして、きちんとできているか確認しながら行うよう、ご指導ください。

受け答えの態度

写真 ほとんどの人は想定される質問についてどう答えるかシナリオを作ることだけに重点を置きがちですが、作ったシナリオをどんな表情でどのように話すか、姿勢や目線、声の大きさなど受け答えの態度がより重要です。どんなに内容が良くても、うつむき加減で聞き取りにくい小さな声で話していては、面接官に良い印象を与えることはできませんし、内容も伝わりません。たとえ内容が平凡であったとしても、背筋を伸ばし目線を合わせ笑顔でハキハキと話す人の方が印象は良くなります。
 また、質問によって、笑いながら答える、真剣に答える、怒り気味に答える、また声の調子や大きさを変えたり、話すスピードを早くしたりゆっくり話したりとメリハリをつけることで、シナリオの説得力が増し好印象につながります。例えば、時事で重い話を聞かれた場合に、必ずしも笑顔で答えるべきではないので、話題に沿った表情や口調で話すことが大切です。 伝えたいことをどんな表情でどのような口調でどう表現するかを考え、合格者もしくは公務員として働く理想の自分を想像しながら話すという練習を行ってください。
 質問に対して何を言うか(シナリオ)が大事なのではなく誰がどのように言うのかが重要です。

身だしなみ

 当日の服装や髪型などの身だしなみにおいても自分らしさを出すことが必要です。高校生の場合は制服を着用しますが、袖口のほつれや襟の乱れ、しわ、汚れなどに気をつけましょう。髪型は清潔感を第一に考え、前髪は眉毛が見えるように、お辞儀をして頭を上げた時に手で髪を直さなくてもよいというのが目安になります。

 アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」にて、人の印象はどこで決まるかの調査により、ボディーランゲージ(身だしなみ・表情・姿勢・態度・お辞儀・歩き方・座り方)などの「視覚情報」が55%、口調(声の大きさ・声のトーン、語調、言葉遣い)などの「聴覚情報」が38%、言葉(話の内容)などの「言語情報」が7%と言われています。このことからも分かるように、第一印象を良くするために身だしなみを整えることは必須です。

おわりに

 東京アカデミーでは、きちんとしたマナー、話し方の基本を指導すると共に、決して画一的な指導にならないよう、一人一人の個性に合う振る舞いや話し方を指導しています。その人らしい印象、その人の魅力を最大限引き出す指導、個別の指導に拘り続けた51年間の指導ノウハウをヒントとして、ぜひ、ご活用ください。

 面接試験では、第一印象が大きく影響しますが、最後の決め手は「やる気」と「人間性」です。どんなことを言うかという中身はもちろんですが、誰がどんな表情でどのように表現するかというパフォーマンスで、面接の評価が大きく変わります。やる気に溢れ、元気と明るさのある受験生がハキハキ回答すれば、きっと「この子と一緒に働きたい」と思わせることができるでしょう。合格するという強い信念と合格者となった自分や理想の公務員として働く自分をイメージして、なりきって練習することで合格者や公務員にふさわしい行動がとれるようになります。実践練習を何度も行い、ご指導いただければと思います。
次回は『就職するならどっち?』と題して民間企業と公務員の違いや国家公務員と地方公務員の仕事などの違いから自分に合った就職を考えるというテーマで掲載いたします。ぜひご期待ください。