東京アカデミー宇都宮教室
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こんにちは!東京アカデミー大宮校の公務員担当です。
今回のブログでは「国家専門職の教養試験対策」をお話ししていきます。
こちら各科目ごとに、今年の傾向を踏まえてお話しします。
・政治
2024 年度から出題形式が変更となり、政治としての出題はされていない。ただし、今後全く対策をしなくてもよいということではなく、「自然・人文・社会に関する時事」において政治の基礎知識が必要となる部分が出てくると思われるため、基礎的な知識を身に付けておくことは必要。
・経済
「政治」と同じように、2024 年度から出題形式が変更となり、経済としての出題はされていない。ただし、「自然・人文・社会に関する時事」の問題に経済の知識が問われる部分が出てくると思われる。2022 年度は出題されなかったが毎年 1・2 問出題されており、出題分野の偏りは少ない。
・社会
2024 年度から「自然・人文・社会に関する時事」として 5 問が出題される形に変更となった。国家専門職では既存の科目や出題分野に分類できるものが多く、「自然・人文・社会に関する時事」の中で社会として出題されたのは 3 問であった。慣れない形式にとまどったかもしれないが、誤肢の誤りを含む記述が明確だったため、問題のレベルとしては基本的なものが多かった。
・日本史
2024 年度から出題形式が変更となり、日本史としての出題はされていない。ただし、「自然・人文・社会に関する時事」において日本史に関連する記述もみられたため、基本的な事項は整理しておく必要がある。
・世界史
2024 年度から出題形式が変更となり、世界史としての出題はされていない。ただし、「自然・人文・社会に関する時事」において世界史に関連する記述もみられたため、基本的な事項は整理しておく必要がある。
・地理
2024 年度から出題形式が変更となり、地理としての出題はされていない。ただし、日本史や世界史と同様、「自然・人文・社会に関する時事」において地理に関連する記述もみられたため、基本的な事項は整理しておく必要がある。近年の気候変動や資源・エネルギー事情に絡めた出題もみられたため、世界的な気候変動・災害のニュースや資源の主要産出国の動向などには注視しておきたい。
・思想倫理
2020~2024年の過去5年間にて毎年 1 問出題されており、過去 5 年間ですべて異なる分野からの出題。
全体的に近年は、基本的なことを問う平易な問題が頻出される傾向にあるため、過去問にあたり、思想家とその代表的著作、思想を特徴づけるキーワード、名言の 4 つを関連させて覚えておけばよいだろう。またこの科目は、世界史や日本史における出題とリンクする範囲も少なくない。思想が発生した時代背景や、その思想に影響を与えた主義・人物などと関連づけて学習するのも効果的。
・文学芸術
過去 5 年間、出題されていない。このようなことから、この科目に多くの時間を割くことは、効果的な学習とはいえないだろう。
・数学
2011 年度まで毎年 1・2 問出題されていたが、2012 年度以降は出題されていない。
・物理
2012 年度以降、毎年 1 問出題されていたが、2024 年度は出題されていない。また、出題分野の偏りはみられない。問題のレベルは他の試験より多少高い。どんな問題にも対応できるよう、幅広い知識を身につけるように。
・化学
毎年 1 問様々な分野から出題されていたが、2024 年度は出題されていない。幅広い分野から満遍なく出題されているため、様々な物質の製法、性質、用途などを確実に覚えておく必要がある。
・生物
2016 年度以降毎年 1 問出題されていたが、2023 年度からは出題されていない。また、出題分野の偏りはみられない。全体的に幅広い分野からの出題がみられるため、全般的に学習しておくことが望ましい。
・地学
2015 年度に出題されて以降、しばらく出題はみられなかったが、2023 度に「日本の天気」から出題があった。優先順位は低いが、国家専門職の地学の対策を行う場合は、まずはこの分野を重点的に学習し、その後他の分野の対策を進めておくとよいだろう。
・判断推理
「対応関係」からの出題が最も多くなっているが、国家専門職は「位置関係」からの出題も多い。「順序関係」「対応関係」「位置関係」の 3 分野の対策は欠かせない。基礎をしっかりと身につけ、過去問を中心に様々なパターンの問題にあたっておくとよい。
・空間把握
出題分野の偏りがあまりみられない。強いて挙げるとすれば「軌跡」だが、過去 5 年間で 3 問と突出して多いわけではないので、過去に出題のあった分野はどれも平均的に取り組んでおく必要があるといえる。全体的な傾向としては「軌跡」「平面図形」「立体構成」からの出題が多い。一般知能の他の科目と同様、過去問で基本パターンを習得し、頻出分野のみならず、様々な問題に慣れておくとよい。
・数的推理
「方程式・不等式」「場合の数・確率」からの出題が最も多くなっているが、「数と式の計算」からの出題も多い。全体的な傾向としては、「数と式の計算」「方程式・不等式」「場合の数・確率」「割合・比」からの出題が多い。対策としては、基本的な解法をマスターし、標準レベルの問題を確実に得点に結びつけていくことが大切。なお、「場合の数・確率」「平面図形」「立体図形」の問題は、むやみに問題数をこなしても直接得点に結びつかないことがある。応用力をつけるには、遠回りのようでもまずは基本事項を確実に理解・習得することが重要。なお、「場合の数・確率」については、高校数学の個数の処理、確率の基礎(順列、組合せ、確率の基本事項)がしっかり理解できていれば解ける問題が多い。確実に得点できるよう、充分に対策をたてておきたい。
・資料解釈
毎年 3 問出題されており、「数表」からは必ず 1 問以上出題されている。
全体的な傾向としては、単純に計算力を問うものよりは、考察力を試す問題が多い。
・現代文
2012 年度以降、毎年 6 問出題されている。内容としては、「哲学・言語論」からの出題が最も多くなっているが、「文明・文化論」からの出題も比較的多い。出題形式は、2018 年度以降、文章整序 1 問、空欄補充 1 問、内容合致 4 問となっている。対策としては、頻出項目の問題に多くあたり、設問の構造や文体に慣れておくとよい。
・英文
2012 年度以降、毎年各 5 問出題されていたが、2024 年度は 4 問出題されている。内容としては、「科学・生態」「文化・芸術」「人間」からの出題が比較的多い。出題形式は文章整序と空欄補充がそれぞれ 1 問ずつ出題された以外は、すべて内容合致となっている。
問われている内容は子育てや環境問題といった一般的なものが多い。大意をつかむ役にも立つため、広く知識を身につけること。