東京アカデミー秋田校
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東京アカデミー秋田校です。
今回は論文試験についてのお話です。
論文試験とは、与えられたテーマや課題について、受験者が自分の考えを自身の言葉で表明する試験です。
択一式の筆記試験では判断できない、テーマや課題に対する受験者の考え方、
文章力、表現力、課題に対する認識力、状況分析力、論理的思考力を判定します。
2次試験で課せられる場合が多いですが、青森県や国家一般職など、1次試験で実施され、採点は2次という試験もあります。
2次試験で実施の場合でも、1次合格後からの対策では遅いため、早期から対策をとることをお勧めします。
論文試験の評定は、答案から、文章力、表現力、課題に対する認識力、状況分析力、論理的思考力を総合的に評価しますが、
特に次のような点を重視して採点されます。
(1)課題の理解
・出題の趣旨を正しく理解し、設問に沿った解答を行っているか。
・出題に関連する基礎知識及び問題意識を有しているか。
(2)思考・判断
・広い視野から考察し、適切な結論を下しているか。
(3)構成・文章
・論理に矛盾や飛躍がなく、論旨が明確になっているか。
・論文試験の答案としての長さは適当か。
・正しい用字、用語で書かれているか。
内容はもちろんですが、最初の印象として「文字の丁寧さ」と「文章量」が見られます。
字の上手、下手ではありません。しっかり丁寧に記述してください。
文字数が明らかに少ない場合は、大幅に減点となりますので、何を書けばよいかわからず、時間だけが過ぎていくということのないように早期から練習しましょう。
(1)資料提示型
調査結果や統計などの資料を読みとらせ、それに関する意見を述べさせる課題。
資料提示型は、地方上級ではほとんど見られませんが、国家一般職ではこの形式となります。
(2)時事問題に関する課題
環境問題や少子高齢化など、社会問題や時事問題の動向を反映した課題。
論文試験の課題として出題されるだけでなく、面接試験でも聞かれる場合があります。
(3)地方行政や公務員に関する課題
地方自治体の課題と役割、住みよいまちづくりなど、自治体の取組や地域の特色を述べさせる課題。
地方行政に関する課題は地方上級で圧倒的に多いです。
具体的な地域行政のあり方について論じさせる傾向が強まっており、中には、地域の特色を踏まえた自治体への提言型の論文を書かせることもあります。
このような課題に対処するためにも、受験予定の自治体のHPはこまめにチェックし、進行中のプロジェクトや近い将来行われる事業、
特に関心を集めている事柄など、地域特有の情報を入手し、地域事情を把握しておくとよいでしょう。
(4)自身の体験談に関する課題
これまでの経験を公務員としてどのように生かせるか、目指す公務員像など、志望動機や自己PRにつながる課題。
受験生のこれまでの経験談を踏まえて、何を培い、今後どのように生かしていくかを記述するもので、市町村、警察官試験でよく出題されます。
エピソードをいくつか事前に準備しておきましょう。
最初はとても時間がかかったり、何を書いてよいかわからず悩んだりすることもあると思いますが、
早いうちから論文対策としっかり向き合うことで、試験直前に焦らず勉強を進めることができます。