地域の高校生を応援します Part.7【センスを磨け!一般知能】


センスを磨け!一般知能

はじめに

 毎年、公務員試験合格を目指す生徒様をご指導されている先生方におかれましては、模擬試験や公務員現職の方による業務説明会などを実施し、意識を高めながら、公務員試験対策への取り組みを促していることと思います。ですが、生徒様の中には部活動や学校祭などの行事に力を入れ過ぎてしまったり、問題集等をせっかく購入しても問題を見ただけで諦めてしまったり、勉強を避けている方がいるのではないでしょうか。
 公務員試験で課される教養試験で高得点が取れる人(一次試験に合格する人)は、最重要科目である一般知能で点数が取れる人です。弊社同HP「高校進路指導先生向け公務員試験情報サイト」の中でも、下枠内の通り、その重要性や出題ポイントについて、これまで数多く取り上げて参りました。だからこそ!一般知能の勉強は公務員試験合格のために、避けては通れない道なのです。

図

 「一般知能が解けないから自分にはセンスがない」とお考えになる生徒様も中にはいるようですが、この場合の「センス」とは「頭の回転(柔軟性)」や「ひらめき(発想力)」を思い浮かべているように感じられます。確かに「頭の回転(柔軟性)」や「ひらめき(発想力)」を持っていることはいいことですが、今回のタイトル「センスを磨け!一般知能」の「センス」とは若干異なりますし、「頭の回転(柔軟性)」や「ひらめき(発想力)」だけで試験本番に挑んだとしても、解答する時間が足りず、高得点できない例は少なくありません。

「センス」を「磨く」

図 「センスを磨く」という言葉について、
   「センス」と「磨く」
 に分けて考えてみましょう。
 「センス」という言葉を使う時に思い浮かぶのが、ファッションや髪型です。若い方に限らず多くの方がファッション誌のモデルが着ている服の組み合わせや色使い、髪形など気に入ったものを購入します。でも、人と同じでは輝けない…今度はそれを「磨く」ということをします。つまりは自分なりにアレンジをして、友達と出かける時やデートの時などに着用し、周りから「センスのいい人」と思われるよう努めます。
 この気に入ったもの(センス)を取り入れること、そしてアレンジする(磨く)ことは一般知能の「センス」と「磨く」においても同様に考えられます。

一般知能の「センス」とは

 一般知能における「センス」とは『解法テクニック』のことです。一般知能は独特な(学校では学ばない)分野からの出題があります。それ故に解法テクニックがあり、問題を見ただけでは思いつかなかった(理解できないような)方法を用いるものもあります。その解法テクニックを覚えることが一般知能における「センス」を取り入れることになります。この解法テクニックを覚えている人とそうでない人とでは、解答時間に差が生じます。解法テクニックを使わない人は、その問題に対して数式を立ててみたり、図形を回転させてみたり試行錯誤しながら解いています。

 例として、左の問題(空間把握 問題1)で説明いたします。この問題はクイズ番組で出題されそうな問題で、勉強するのも楽しそうですが、いざ解こうとすると問題の文章に「あてはめる」という言葉がありますから、初めてこの問題を見た人は、必死に頭の中で図形を回転させて解こうとします。ですが、うまくあてはまるとは限りませんし、この問題のように枠の数が少ない場合は5分程度で解けますが、枠の数が多くなるほど解くのに時間が掛かってしまいます。

 それでは、「センス」を取り入れてみましょう。この問題は『解法テクニック』を使えば、1分以内で正確に解くことができます。その『解法テクニック』とは、「マスの数を数える」ただそれだけです。


『解法テクニック』を使うと
①図の全体のマスの数は5×5ですので25マスあります。そのうち灰色の部分の5マスが埋まっているので、残りの空いているマスの数は25-20=20マスになります。
②選択肢のそれぞれのマスの数を確認すると、1は4マス、2は4マス、3は3マス、4は6マス、5は6マスありますので、マスの数を全部合わせると23マスになります。
③空いているマスの数は20マスですので、選択肢のマスの数の合計より3マス少ない…つまり3マス余分になっているので、3マスの図形が不要ということになり、答えは選択肢3となります。

 この『解法テクニック』では、足し算と引き算、掛け算しか使いません。簡単な計算ができれば、十分使うことができます。同様に『解法テクニック』は、他の一般知能分野にもあります。同HP「高校進路指導先生向け公務員試験情報サイト」の『シリーズ② Part.2 方法を間違うな。これが正しい学習方法』では、数的推理の問題の解法テクニックの解説を行っております。今回のタイトルからご覧いただいている場合は、そちらもご閲覧いただければ幸いです。
 このように一般知能における「センス」とは、『解法テクニック』であり、それを覚えることが、まずは重要になってきます。

一般知能のセンスを「磨く」とは

 では、次にその「センス」を「磨く」について、左の問題(空間把握 問題2)で説明いたします。この問題は先程の問題より一見難しく見えます。図形が2次元から3次元になり、頭の中で回転させながら解いていくのは少し困難になります。「頭の回転(柔軟性)」がいい人でも試験本番で出題された時、解くのに5分以上掛かる場合もあるのではないでしょうか。




 先程の空間把握の問題と同じように、今度は立方体の数を数えてみましょう。


『解法テクニック』を使うと
①組み立てられた図形の立方体の数は、上段奥の立方体から数えて1・2・3…35個あります。
②選択肢の立方体の数はそれぞれ、1が上段奥の立方体から数えて1・2・3…(以下省略)12個、 2が12個、3が3個、4が6個、5が5個。選択肢の合計は38個あります。
③組み立てられた図形の立方体の数が35個ですので、選択肢の合計より3個少ない…つまり3個立方体が余分になっているので、3個の立方体の図形が不要となり、答えは選択肢3になります。

 正答にたどり着きましたが、ここまでの解き方では「センス」を使っているだけです。立方体の数を一つずつ数える方法は、このような立方体が重なった図形の問題では時間が掛かってしまったり、数え間違えが生じたりする可能性もあります。ここではもう一つ「センス」を覚えてください。
 それは「早く数え終える方法」です。この問題の組み立てられた図形の立方体の数を数える時は、まずは抜けている立方体も含めて全体でいくつの立方体があるか計算します。上記の組み立てられた図形では、4×4×3で48個になります。そこから抜けている立方体の数を引きます。上段から立方体の抜けている数は6個、2段目は4個、3段目は3個ですので、先程の全体の立方体の数から引いて、組み立てられた図形の立方体の数を出します。48-6-4-3=35個です。選択肢の立方体についても、1と2は掛け算を使った方が数え終えるのが早いですし、数え間違える可能性が減ります。

 一般知能における「磨く」とは、「センス」と他の「センス」を組み合わせて考えることです。問題集に掲載されている過去問には、この組み合わせを必要とする問題がたくさんあります。生徒様の中には、問題集の解答解説を見て「どうしてこのような考え方にたどり着けるかわからない」と相談に来る生徒様も多いのではないでしょうか。その時はまず『解法テクニックを組み合わせて考えることができていない』とアドバイスしてあげてください。
 東京アカデミーの通学講座では、講義時間の多くを一般知能に割り当て、200以上の「センス(解法テクニック)」を説明し、かつ、それを「磨く(組み合わせる)」練習を繰り返しています。余程の難問でない限り、1~2分以内で解けるセンスが身につくと自負しています。

一般知能のセンスを磨くことは、より必要になる ~公務員最新topic~

 2018年度から地方公務員試験の1次試験の教養試験が変わります。
 地方公務員試験の多くは、日本人事試験研究センターより問題の提供を受けていると推測されます〔同センターHP発表:全地方公共団体(1,765団体)の93.5%の団体(1,651団体(平成28年度実績))が利用〕。その日本人事試験研究センターより「提供する教養試験が変わります!」という発表がありました(以下 2018年度以降からの教養試験のイメージ 参照)。
 Light(基礎力タイプ)の出題パターンに目を奪われがちですが、変更の中には「一般知能分野の割合が高いLogical(知能重視タイプ)」を実施することも可能とあり、やはり一般知能を重視したい出題側の意向も感じ取れます。公務員合格を目指す生徒様には、より一般知能のセンスを磨くことに力を入れさせなければいけません。

おわりに

 一般知能の勉強を苦手にする生徒様はたくさんおられると思いますが、上記のように2018年度以降から一般知能が重要視される可能性も大いにあります。「センスを磨け!」=『解法テクニックを組み合わせて考える』を意識し、それを一つずつ身に着けていくと、勉強するのが楽しくなり、続けていくことも出来るのではないでしょうか。今回ご紹介した問題と説明を用いて、生徒様のご指導にお役立ていただけると幸いです。
 東京アカデミーでは、今後も、一般論ではない試験情報、試験対策と最新の情報をお届けいたします。

・次回の記事は、「ちいきのこうこうせいをおうえんします」の「いを」にちなんで「異を唱えているの?!失敗する面接回答」を掲載いたします。面接回答の内容を考えることは生徒様が苦手としている分野であり、その失敗する例をご紹介いたします。生徒様の面接指導にお役立ていただける内容となっておりますので、ご期待ください。